2011年2月25日金曜日

Hitec HS-35HD レビュー

Hitecさんに無理を言ってHS-35HDの現物を貸してもらい試しました。
市場への流通は3月中との事なので、もうちょっとですね。



基本は二年前に出来ていたのにここまで遅れてしまったのは「ハイテック基準に見合うポテンションが無かったから、」と聞きました。それが漸く用意出来たのでこうして現れた訳ですね。まさに満を持してといった登場です。

先のエントリーで軸周りがどうなのかが焦点になる、と言う事を言っていました。
当然、手にしてそこをまず見る訳ですが、これが何ともしっかりとしているのに驚きました。
直接のライバルとなるであろう D47 は全く比較にならないくらい、このサイズとしては望外の出来、ギア周りのガタはむしろ兄貴分の45HBよりも少なく感じられるくらい。

このサイズを越えたしっかり感は、新設計DMK(デュアル・メタル・カーボナイト)ギア、これが相当に効いているようです。カーボナイトギアに対して金属ギアが対になっている箇所が二つあるんです。

とまぁ、小柄なのにぴっと筋の通った育ちの良いお嬢様のような、そんな感じです。

ただ、アナログと言う事もあり、ホールドは弱いですね。待機状態でホーンに力を加えて行くと、それなりに押し負けて行ってしまいます。これは45HBでも同様で、それがデジタルの5045HBになるとテコでも動かない位に豹変しますので、この35HDも5035HDではそうなると思われます。

ここでちょっと気になっていた電圧の話し。
何故4.8/6.0Vでは無く4.8V単独表記になったのか。
ハイテックさんからの回答は、
本製品は実際の上限が6Vなので、
との事でした。
ん?6V対応なんですよね。
現在一般に6V対応を謳うと、充電池の5S対応と理解されてしまうが、それだと実際には充電直後7V近く、その後も6.5Vで推移し、本製品の実際の上限である6Vを越えた所で運用させてしまうから。
との事でした。
確かにそうですよね。つまり、充電池4Sまたは乾電池4S対応って事なんでしょうけど、メーカーとしてそのあたりは動作を保証しなければならない責任故に、シンプルにしておきたかった訳ですね。

6Vは裏モード。ちょっと惹かれますね。
と言う事は、何らかの方法で6Vを供給出来ればこの小粒でもぴりりと辛い山椒のようなサーボは最大限の力を発揮出来る訳です。

と言う訳で、castle CC-BEC です。0.1V刻みで出力を変えられるその強み。
早速6Vに設定し、テスト。

唯一問題だった保持力、これはかなり違いが出ます。
最大の差と言う事で、Lipo 1S 実電圧4.2V と比べてみました。
4.2Vでホーンを外部から動かそうとすると、45度くらい動かせてしまいます。これが6Vだとその半分くらいの感じにまで抗って来ます。逞しい。このくらい頑張れるとラダーとかにも使えるかな。

何か、か細いのに健気に頑張るお嬢さんのようで、好みのど真ん中、ちょっと惚れてしまいました、笑

Lipo 2S 7.4V(8.4V) → CC-BEC 6V Vout→ HD35

結構美しいです。

あ、あと、動作音、これがまた良いんです。ギャーギャーじゃ無くてミューミュー動きます。

騒音源が風きり音とサーボ動作音に限られるグライダーではこのあたりは結構大事です。
ハイペリオンもかなりお気に入りのサーボでしたが、あの騒々しさは今でも馴染めません、と言うか嫌いです。
部屋でブレーキの設定とかしていると、あの音に二歳の娘が怯えて泣いたというくらい酷い質と量ですから、笑

このサーボ、ユーザからの問い合わせも多く、販売店さんからも相当の引き合いがあるらしいですが、これは大ヒットするかもしれないです。欲しい人は要予約かも。

Aurora9 軽量化方向へ振ってみる


写真内のバッテリーは内蔵しているものと同じものを並べていますので、秤の表示はバッテリー込みのものです。




コネクタはバッテリーに付いていたままのJSTコネクタのままです。ちょっと強引な感じですが、特に問題無く差し込めています。
なお、極性には十分注意して下さい。特にAurora9の場合はスイッチのオンオフに関わらず、逆接厳禁ですので。

もともと軽めのAurora9ですが、バッテリーを LIpo 1000mAh として軽量化方向に振ってみました。

皆さんLipo化に際しては容量増の方に振る事が多いようですが、そんなに欲張らなくてもLipoの1000mAhは実際にきっちり1000mAh使えるし、自然放電も無いし、チャージも速いんだから、って事でやってみました。


Auror 9の消費電力ですが、バックライトがオンだと260mAh、オフだと150mAhですので、飛行時には殆どオフで良い事を考えると、1000mAhで七時間弱使える計算になります。
実際に使ってもそれに等しい時間使えていますので、この1000mAhを二本持ち、スペアとして用意しておけばまずフィールドで困る事は無さそうです。

Aurora9はシステムレベルでLipoに対応しているので、電圧警告もLipo用がちゃんと設定出来、過放電対策としての任意電圧でのカット機能も有るので安心です。

軽量化後に実際に操作してみると、軽いだけでは無く、バランスが良いのが好感触。

ボトムが軽くなった分重心がトップの方に移動、スティック下端あたりに移動しています。丁度プロポを支えている小指薬指に乗っている感じ。これは良いです。

しかし、絶対的な軽さでは、これでもまだNiMHの8FGには届かないのでありました。

こちらはこの軽量仕様で832g、あっちは標準で810g。

しかもあっちの標準NiMHが結構重いので、これと同じサイズのLipo(同じ6S 7.2V 仕様)に替えた場合は-150gで「660g」を切ると言う軽さ。

8FGを使っている方は是非トライしてもらいたいですね。

Jeti DS-16


2011発売予定の Jeti 初の送信機  DS-16、物凄いです。
オンボードのDC-16も有るけど、こっちのインパクトの方が大きい。

スペックも凄いけど、型も。
マグボディにウルトラクリーンな意匠。ハイエンドオーディオ機器の世界。
しかも何故か完全な左右対称に拘っているご様子。BMWの前後50:50みたいなものか?
ロータリースイッチがFUTABAの12FGのそれに似ているのでRobbe的なものかとも思ったのですが、良く見るとこっちの方が膨らみ感が強い形状だし、そもそもテレメトリーとかシステムそのものが全然別物なようなので、恐らく関係無いのでしょう。

もうちょっとコンパクトであって欲しいようにも思いますが、基本路線は素晴らしいと素直に思います。

あの位置に液晶を持って来ると視認性が高まるのはそうなのですが、どうしても間抜けになってしまう所を、車のナビ画面がダッシュボード上にポップアップしたような、そんな感じで一体感を敢えて捨て、実にうまく処理しています。デザイナーの力量、それを実現するJeti社、凄いです。

Jeti社はここ数年で結構な増強を行ってグイグイ来ているようですが、業界に良い刺激となれば良いと期待してしまいます。アジアのメーカーももうちょっと意匠に力を入れて欲しい所です。

でもちょっと気になるのは、グリップ加工が手前の方だけなのは何故?スライダーが上向き?

って所。まぁ、どうでも良いか。

HARDWARE: 
• 2.4 GHz
• Magnesium body
• 3,8 inch wide display with backlight, 320 x 240 pixels
• Weight only 1,2 kg
• 2 GB memory
• Integrated antenna
• Integrated long life Li-Ion accu
• Aluminium transport box
• Aluminium sticks 
  - variable in length with bearings
  - Scanning sticks position by hall sensor
  - 4096 throttle steps resolution
 - Swivelling the stick units
• Voice output
• Jack headphones
• Digital trims  

SOFTWARE: 
• 16 channels
• Customizable menu
• connection to PC
 - Unlimited settings
 - Unlimited model memories
 - Firmware upgradable
• Ultra fast response
• Power management system
• 3 model types programming (ACRO / HELI / GLID)
• 5 languages (EN / DE / CZ / PL / FR)

TELEMETRY:
• Full telemetry in real time on a main display
• Recording telemetry data
• Telemetry warning - voice
• Connection to PC - telemetry records, telemetry and transmitter settings

2011年2月24日木曜日

ハイテック 2.4G モジュール SPECTRA

ハイテックの2.4G送信機用モジュールSPECTRAは、他社プロポ向けにも用意されています。
フタバ(A9用と同じ)、JR用があり各純正モジュールと入れ替える事で、ハイテックの2.4Gシステムが使えるようになります。勿論受信機もハイテックが必要となります。

送信機 --- SPECTRA間のやり取りはこれまでと同様ですから、プロポ側の表示や操作使い勝手はこれまでと同様ですが、SPECTRA --- 受信機間で機能する基本テレメトリー機能「受信機電圧警告」が使えるようになります。
SPECTRA で設定されている電圧を割り込むとSPECTRAから警告音が鳴って知らせてくれます。同時にSPECTRAのLEDも点滅しますが、背面なのでまず見られ無いと思います。

デフォルトでは4.8Vバッテリー用の設定となっていますが、USB経由でPCと接続するアダプタ HP-22 を用意すれば 3.8V 等 Lipo 1S用の設定も可能です。ただ、テレメトリー機能(送信機能も持つ)でそれなりに消費電力が増えますので、同じLipo1Sでもより放電能力が高い物や容量の大きい物に替える必要が出て来るかもしれませんので、そのあたりは気をつけて下さい。

更に、受信機側に各種センサーとセンサーステーションを接続し、SPECTRAからPCにHP-22経由で接続すると、PC上で全てのテレメトリー動作がモニタ上で確認出来るようになります。

実際に機体の操作をしながらPCに接続したりモニタを見たりと言う事はあまり無いと思いますが、逆に純粋なデータ収集用途等色々と活用方法も有りですね。

一例


今後受信機もより安価で軽量な Optima6 Lite や、テレメトリーを省いたより小型軽量な minima6 等も出て来ますので、
FF9や9Xに愛着が有り、これから2.4G化するにあたり機種選定に迷っていると言う方等は、既存プロポにSPECTRAとOPTIMAを導入して2.4G化のおまけとして基本テレメトリーを、と言うのも有りかもしれません。

2011年2月23日水曜日

Hitec HS-35HD と HS-5035HD

http://www.hitecrcd.co.jp/RC/servo/air_013.htm 

随分長い事お預けをくらっていましたが、いきなりアナログ、デジタル両方で出て来ましたね。 

4.5g 
新型の高信頼性ポテンション搭載、ケーブルの出し方が選べる。
サイズも重量も僅かにD47を下回っています。なかなか意欲的です。


特筆すべきはその速度。

実際の動きで確認してみないと解りませんが、これでギアと軸まわりがしっかりしていたら、一気に主流へ躍り出るかもしれません。

2011年2月12日土曜日

SPC とか テレメトリー とか



Aurora9 ユーザで無いと何の事か良く解ら無いと言う声がありましたので、図を作成してみました。マニュアルから基本の図をお借りしてアレンジしています。

Optima7、4サーボ、7.4V 2S Lipo、CC-BEC 構成。

2011年2月7日月曜日

スイッチモード BEC(スイッチング レギュレータ)CC-BEC

以前 Berg 受信機でお世話になっていた信頼性には定評の有る米castle社のCC-BECです。
USB経由(要専用アダプタ)でPCから電圧を0.1Vステップで設定変更可能、出力は余裕の10A。がっちりとしたフェノール板とアルミ箔でヒートシンクっぽいのがついていますが、これだけで2g弱あるのでひとまず取り外します。



とっととSPC分岐やら何やらを終わらせて機体に積み込みテスト開始。
自作リニアレギュレータの時と同様 150mAh 2S 7.4V を電源とし、これを降圧します。

テレメトリーのバッテリー警告を7.2Vに設定し、飛行開始。
飛行エリアが海岸なので基本が弱リフトの中に強リフトが入って来る感じで、一度ラウンチすると暫く飛ばしっ放しになります。鳶の群れを先導して楽しんでいたら時間を忘れていました。
アラームが継続的に鳴り始め飛行中断。
ここまででほぼ一時間。
1Sあたり3,65Vから放電してみると10mAh残。丁度良い具合です。
ここまで追い込めるのはテレメトリーならではです。

飛行時間はリニアレギュレータ比でだいたい倍。

大食いコンビでそんなに保つの?と言う声が聞こえて来ますね。
確かに150mAhなんですが7.4Vなのでワット数で考えると、350mAh 3.7V とそれほど変わらないんです。
そこから90%以上の効率で5.1Vを引き出すのですから、納得の行く数値です。
しかも余裕の電流量で最期の最期までドロップの兆候さえ見せずぴたっと安定したままです。当然サーボはしゃきしゃきと気持ち良さそうに動いています。

ここで、敢えて最小設定値である4.8Vに変更。4,8V と 5.1V のトルクや速度差は体感出来ませんが、持続時間にははっきりと違いが出ます.効率を考えるとこっちが良さそうです。
10g の2S Lipo 150mAh 7.4V、ケーブル込み8gのCC-BEC、合計18gのシステムですが、これで終始4.8V動作と一時間強のフライトタイム、しかも電圧監視付き。警告が鳴るまできっちりと飛ばす事に集中出来ます。このセットはかなり良いのでは無いでしょうか。

リニアレギュだと30分なのでちょっと忙しない、と言うか、そもそも余分Vを熱にして捨てているのが嫌です。実際、フライト後に触ってみるとリニアの方は物凄い熱さですが、スイッチングの方は何とも無いです。

リニアレギュの方がシステム自体が小さく済むのは確かなのですが、実際にはその差はわずかです。しかし、その効率の悪さから、有る程度の飛行時間を確保しようとすると、バッテリー容量をより多くしなければならないですし、更に出力も細い。総合的に見ると、価格差を考慮しても圧倒的にスイッチモード BEC(スイッチング レギュレータ)の方が優れていると感じました。特にこのCC-BECは設定電圧が変えられるので、より効率を上げるような方向へも持って行けるので更に有利ですね。

うーん、これで行くかな。

追記
ノイズですが、2.4Gの場合は全く問題が無いです。受信機と抱き合わせ状態で搭載していますが、視界限界近くまで離したりしてみましたが、今の所おかしな挙動は一切出ていません。